皮膚に悪影響を与える原因は、おおまかに分けて二つあります。
肌がさらされている外からの刺激がくる外的要因と、身体の調子からくる内的要因があります。本来なら肌は外からの刺激に対して防御し、排出する機能を備えています。
しかし、外的要因、内的要因が加わることでその防御力も低下し、さらに刺激を受けやすくなってしまいます。
ここでは、肌に悪影響を与える主な要因についてご紹介します。
☆外的要因(空気の乾燥や紫外線での影響)
《乾燥》
肌老化を促進するものこそ、乾燥です。肌が乾燥すると角層の水分量が減少し、光の反射量が低下して肌がくすんで見えます。
また乾燥して肌表面が硬くなると、手触りもごわつき、化粧ノリも悪くなって小じわの原因になります。さらに、真皮の構造がくずれると、小じわがしだいに大きく、深くなって、深い真皮性のしわへと変化していきます。
《紫外線》
老化の約80%が紫外線が原因と考えられています。紫外線によるダメージは、真皮にまで到達。シミ・そばかすだけでなく、ハリや弾力まで奪いとってしまいます。
肌の水分が急激に奪われることで肌が乾き、かさつき、くすみ、小じわやたるみの原因にも。さらに身体全体の免疫力を低下させるといわれています。
《酸化》
鉄がさびたり、りんごが茶色に変色することを、酸化といいますよね。
これと同じような状態が肌の上でもおきます。
フリーラジカル
(ペアのいない電子をもった原子や分子のこと。ペアをつくるために、ほかの分子から強引に電子を強く奪い取ろうとします。電子を奪い取られた分子を「酸化」されたといいます。)
の攻撃を受けると皮脂が酸化し、肌のさびへと変化します。
これは、ニキビの原因になることがあるんです。
また、真皮のコラーゲン線維などが活性酸素に攻撃されるとハリ、弾力が低下してしまいます。
そして、一旦、酸化が始まると次々と連鎖反応で広がってしまいます。
※活性酸素を発生させる原因
食生活、過度なストレス、紫外線、車の排気ガス、など
☆内的要因
(体調、ストレス、身体の内側からもたらされる肌への影響)
《加齢》
加齢とともに、細胞の働きは弱まります。
そうすると、皮膚全体の活性が低下します。
表皮では、バリア機能や水分保持機能が低下。
真皮ではアルロン酸や、コラーゲン、エラスチンを作り出す能力が低下します。
これが、肌のハリの低下、しわやたるみの原因となります。
また、活性酸素を取り除く酵素(SOD)の量は、30代以降になると減少します。20〜30代から乾燥による小じわが急増し、40〜60代では深いしわが目立つ傾向になります。
《栄養バランス》
不規則で偏った食事は、体調不良や免疫力低下を招き、肌状態を悪化させます。
カフェインやお酒などは適度ならいいのですが、とりすぎには要注意です。
タンパク質
食物繊維
ミネラル
ビタミン
などをまんべんなく摂取しましょう。
油分と糖分の取りすぎには注意をしましょうね。
《代謝不良》
血管の壁は、コラーゲン線維などのタンパク質でできているため、
加齢とともに血管は硬くもろくなり、血行が悪くなります。
また、血液は筋肉が動いて収縮するときに、勢いよくめぐるので
筋力低下も、血行不良の原因になります。
血液の循環が悪くなると、
肌に栄養が行き届かず、ハリ、弾力の低下、肌の黄ぐすみの原因になります。
※肝臓
肝臓の働きが悪いと皮膚があれたり、肌の色が黄色くくすんだりします。
※腎臓
腎臓の働きが弱っていると、むくみやすくなります。
《ストレス》
ストレスを引き起こす原因として、
物理的なもの(気温など)
化学的なのもの(異臭など)
生物学的なもの(細菌、ウイルスなど)
社会学的なもの(人間関係、経済的な悩みなど)
があげられます。
私たちには、健康を維持するためにバランスを保とうとする「ホメオスタシス」が備わっています。
「内分泌系」「神経系」「免疫系」の3つの仕組みが相互に関連しあって、機能していると言われています。
過剰なストレスがかかると、脳からの指令がみだれ、ホメオスタシスも乱れてしまいます。
【まとめ】
一般的に知られているものが多いと思いますが、ここから自分ができることはなんだろう?と考えることが必要です。
いますぐできることなら、良質な睡眠をとる、日焼け止めは必ず塗る、栄養バランスに気をつけるなど、できますよね。
また、長期的に毎日コツコツと肌を保湿してあげることも必要だとわかりますよね。
頭の片隅に、こういった知識を入れておき、普段から美肌になるような行動をこころがけることが、老化を防ぐ1番の方法なのかもしれませんね☆